インタビュー
学問と実践を通して、浄土真宗や仏教への理解を深め、心豊かな社会の実現に貢献したい。
人間科学科 仏教学専攻
市川 明(法名:釋明法)さん Akira Ichikawa
大学卒業後、大手金融機関にて支店長、本部部長を歴任後、関連会社常務取締役を経て、現在監査役を務めている。 2017年に本学通信教育部仏教学専攻(学士課程)へ3年次編入学し、2019年に卒業。同年、本学大学院通信教育部仏教学専攻(修士課程)へ進学し、2021年に修了。 大学院修了後は、浄土真宗本願寺派の僧侶となり、東京教区世田谷組正法寺に所属している。
入学のきっかけ
定年を意識する年齢となり、これまでの人生を振り返り、自分のやりたいことは何かを整理してみました。人生百年と言われる昨今、学生としての第一の人生、社会人・家庭人としての第二の人生、そして定年後30年余りの第三の人生をどうデザインするのかを考えました。
いろいろと考える中で「若いころからの仏教や歴史への関心」「興味のあることを体系立てて学び直したいとの思い」「これからの生き方の柱となり得るものを探したい」などと考えるようになり、学問として体系的に学びたかったため、大学への進学を決意しました。
武蔵野大学通信教育部を選んだのは、WBT(通信教育システム)をはじめとする「いつでも」「どこでも」勉強可能な学習環境や多種多様な受講方式(スクーリング・テスト・レポート及びその組み合わせ)とスクーリングの時期(夏休み中・土日)があり、仕事をしながらでも学びやすいと考えたから。リーズナブルな学費も魅力でしたね。
学びを通して得たもの、そして今後の目標は?
社会人として、もう一度大学で学ぶことの喜びと、未知の知識を理解する楽しさを再発見しました。スクーリング等でいろいろなキャリア・属性・年齢(自分より年上の方もいらっしゃいました)の方々と一緒に学ぶなかで、多様性ある考え方に触れられたことも楽しい記憶です。社会人としての経験を経て、再び学び舎に戻った時の新鮮な感覚は、学生時代では得ることが出来ない喜びでしたね。
何歳になっても学び続けることの大切さと、充実感を得ることのありがたさを実感しています。予備知識の少ない学問領域に対して、各種書物や論文を論理的に組み立てて考える訓練ができたと感じます。
仕事が一段落したら、再び大学院に戻り博士後期課程で学びを深めていきたいと考えています。学問と実践を通して、自分なりに浄土真宗や仏教の理解を深め、心豊かな社会の実現に貢献したいですね。
実際に学んでみて
仏教を軸とした深みのある講義内容に加え、人間的な魅力に溢れる講師陣に恵まれました。仏教学専攻(学士課程)では、仏教を基礎から体系的に学べると同時に、仏教を体験的に理解できる科目(念仏研修や坐禅研修など)も選択できるよう工夫されており、多面的に仏教を学ぶことができました。
特にスクーリングは先生方と直接交流できる機会であり、大学と距離が離れやすい通信教育課程でも孤独を感じることなく受講できました。同級生と共に学べることも楽しみでしたね。
学修用の各種資料(スタディガイド等)は初めて学ぶ学生にもわかりやすく整理されていて、学修を進めるうえで大変助かりました。レポート課題への先生方の一つ一つのコメントが、とても懇切丁寧で示唆に富んだものであったことも印象に残っています。
また、卒業式は、通学課程の若い方たちと一緒に挙行され、若い頃とは一味違った感動を味わうことができました。
私のオススメ科目
真宗教義
浄土真宗の教義について、論理的に整理された講義内容(黒板の板書も素晴らしい)と、先生の真摯で学生の理解を丁寧かつ徹底的に追い求める労を厭わぬスタンスに感動しました。
ヒンドゥーの文化と思想
釈尊ご生誕の地であるインドにおける現在の信仰の様子を、スライド等を用いながらご講義いただきました。また、最終回にはインドの方をゲストにお迎えし、直接質疑応答をいただくなど、限られた時間に凝縮されたご講義でした。
本願寺派教師資格科目群
仏教を学問として学ぶとともに、真宗の実践とは如何なるものなのかを武蔵野キャンパスのみならず、築地本願寺やご講師のお寺での研修を通じて体感することができました。これらのご講義により、大学院進学や得度に至る道につながったと感じます。
お金のやりくり法
他大学の通信教育課程と比較してもリーズナブルな学費であると思います。特にスクーリングは、費用に対しとても充実した内容であると感じました。
スケジュール
火・木曜日は、帰宅後に短時間でもテキストを開くようにしましたが、30分~1時間が限界でした。土・日曜日は、テキストや参考資料などの教材を熟読したり、レポート作成に集中しました。「10時~12時」「14時~17時」と時間を決めるなど、家族の協力を得て時間を捻出していましたね。
そのほか、WBTのアプリをスマートフォンにいれて、用事がなくても毎日のようにアクセスすることで大学との距離感が開かないようにしていました。また、入学後テキストが届いたら、すぐに受講する科目とスクーリング日程をはじめとする「年間計画」を決めて、なるべく早くスタートする事が、学修を続けるうえでとても大切なことだと思います。
メッセージ
長い歴史と学生数4,000名以上に及ぶ通信教育課程のノウハウを生かした学生のニーズに寄り添うカリキュラム。働きながらでも、時間や場所の制約なく学べるWBTの利便性や充実した教員陣による多様な講義内容と参加しやすいスクーリング日程。さらに学習方法や進路相談ができる学習相談会など、日々の学修をサポートしていただけたからこそ、充実した第二の学生生活を送り、卒業・修了できたと深く感謝しています。
もう一度、学生に戻って学びたいと考える社会人の皆さんに武蔵野大学通信教育部の門を叩いていただくことをおすすめします。そこには、自ら納得いくまで学修することができる環境と、深い思索の体験が待っていると確信しています。